氷の魔女とイチョウとモミジと探偵と怪盗
泥棒を役所に突き出すために、イチョウ林を突っ切り、進む。
先頭のブリジットお嬢様にデイジーが付き従い、ホーミィがセルアを引っ立てて続いて、その後ろをロゼルとキャロラインが見張る。
最後尾のスリサズが、靴の裏に違和感を覚えて足を止めた。
「うげっ!」
犬の糞を踏んづけてしまっていた。
スリサズの泣き声に、ロゼル一人だけが足を止めて戻ってくる。
そして…
いったい何を思ったのか、ロゼルは犬の糞を木の枝でほぐし始めた。
「ちょっとロゼル? 何やってんのよ?」
「・・・」
犬自体が大きいだけに、その落し物も実に大きい。
その茶色の塊の中から…
黄金色に輝くメダルが出てきた。
「・・・キャロラインは怪盗を追い詰めた時に、怪盗のニオイのついたメダルも見つけていた。・・・そしてそれを、人間達が気づかないうちに、飲み込んでしまった」
ロゼルはモミジメダルに水筒の水をかけて洗えるだけ洗い、直接触らないように麻袋に入れた。
「・・・これでメダルの発見者への賞金は俺のもの。・・・泣くな」
「泣いてないもん!」
叫びながらスリサズは、茶色く汚れてしまった靴で、ロゼルの靴を思い切り踏んづけた。
先頭のブリジットお嬢様にデイジーが付き従い、ホーミィがセルアを引っ立てて続いて、その後ろをロゼルとキャロラインが見張る。
最後尾のスリサズが、靴の裏に違和感を覚えて足を止めた。
「うげっ!」
犬の糞を踏んづけてしまっていた。
スリサズの泣き声に、ロゼル一人だけが足を止めて戻ってくる。
そして…
いったい何を思ったのか、ロゼルは犬の糞を木の枝でほぐし始めた。
「ちょっとロゼル? 何やってんのよ?」
「・・・」
犬自体が大きいだけに、その落し物も実に大きい。
その茶色の塊の中から…
黄金色に輝くメダルが出てきた。
「・・・キャロラインは怪盗を追い詰めた時に、怪盗のニオイのついたメダルも見つけていた。・・・そしてそれを、人間達が気づかないうちに、飲み込んでしまった」
ロゼルはモミジメダルに水筒の水をかけて洗えるだけ洗い、直接触らないように麻袋に入れた。
「・・・これでメダルの発見者への賞金は俺のもの。・・・泣くな」
「泣いてないもん!」
叫びながらスリサズは、茶色く汚れてしまった靴で、ロゼルの靴を思い切り踏んづけた。