携帯電話の怖い話
進めたゲームの内容を考えてもやっぱり2時間くらいのものだった。10時間も経っているはずがない。途中、寝てしまったのかとも思ったが、それなら流石にわかるはずだ。

悟は冷や汗をかいた。2時間が10時間に感じた・・・・・・。まさかと思い、さっき落とした設定を確認する。『5』と表示されている。

「そんなことって、あるのか?いや、きっと俺の勝手な思い込みだ。偶然だろう」

悟は試すように今度は設定を『ー5』に変えた。さっきの続きも気になっていたのでまた、ゲームを進めた。

1時間くらいやっていたような気がする。時計を確認する。時計はさっき観たときから10分くらいしか経ってなかった。

「このゲームは本物だ!!」

悟は驚きの声をあげた。それと同時にあることを閃いた。限界までマイナスにすればすべてのゲームを遊び尽くせるんじゃないか。

世の中にすべてのゲームを遊び尽くした人間なんていないだろう。俺が初だ。ゲームで俺を馬鹿にしていた奴らを見返してやる。羨ましがらせてやる。悟は燃えた。人生で一番やる気を燃やしているのが今だった。
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