キミとゆびきり〜涙の約束〜
あれからどう時間が過ぎたのか
いまいち覚えていない中、

恐る恐るチラッと
自分の席から水木の方へ視線を向ける。

さっきとは違って、

クラスの女子と笑い合う水木の笑顔に
どこか懐かしさを感じた。


水木があんな風に笑うのを
知っていたかのような、

暖かい気持ちになって。

じんわりと胸が熱くなった。


「なんて返事したんだよ…」


すると自分から自然と漏れた、小さな声。


水木は宮崎が好きなのか?
2人は付き合っているのか?


そんなこと、

俺には関係ないのに。


ギュッと拳を握って、
窓から外を眺めた。


「っ、」


水木が、気になって仕方がない…


< 158 / 162 >

この作品をシェア

pagetop