キミとゆびきり〜涙の約束〜
そう話した宮崎くんの手に
一瞬力が込められたのが分かって、

私は小さく頷いた。


「…日向くんと、約束したの」

「約束?」

「4年前、日向くんの転校が決まって…日向くんが引っ越す前、私たち会ったんだけど…」

「うん」



会って…、

私たちは気持ちを伝え合った。


でもそれが言いづらくて
再び私の口が閉ざす。

すると、


「大丈夫だから」


頭上から宮崎くんの声が聞こえた。
< 86 / 162 >

この作品をシェア

pagetop