毒舌同士



「…私が『一緒にいたい』って言わなくて、寂しかった?」



「…ふつう。」



李斗って、こういうときはすぐ顔に出るタイプだ。

めっちゃ寂しいって顔してる。

いつもはポーカーフェイスだけどね。




「李斗、すき。大好きだ。

今年は祝ってもらえなかったけど、来年もその次もあるじゃん?

それに、李斗の誕生日だってこれから先だし!

そのときは絶対、2人で祝おう?」



だって私、李斗と離れる気ないし。



李斗は顔をあげ、私の目をみる。
そして薄く笑いながら、


「やだ。」



と言った。
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