浮気彼氏から奪うオトコ。
「じゃあ部屋の片付けしてくるね」
「あぁ」
部屋を出ると、廣クンが座り込んでいた。
「ひゃっ、びっくりしたぁ」
「へぇ…?妃鞠がそんな事言うようになったんだ?」
「へ…?」
「気分で…ねぇ?」
「いやぁ。気分でかる~く考えちゃえばって…」
「ふぅん…?その内分かることがあるぜ?」
「…ん?」
「俺以外考えられなくなって、気分のどうこう言ってられなくなるよ」
自信ありげに言った廣クンは、あたしの部屋に入っていった。
「全く…変なトコで自信あるんだから」
「まぁまぁ。ほらやろうぜ。朝までかかっちまう」
「だね」
それから廣クンと朝までずっと喋ったりした。
まるで傷ついた分を埋めているように―…。