浮気彼氏から奪うオトコ。
つい本音を言ってしまうと、さらにお父さんは呆れていた。
「…全く。
廣に迷惑をかけたんだぞ?
妃鞠、分かっているのか?こいつは本気でお前のコト…」
「いいんですよ。俺なら。
妃鞠さえ幸せだったらいいんだから」
「廣クン…」
あんなにも冷たい人だったのに。
今じゃこんなにも変わっていたんだ―…。
「おい、蒼斗。妃鞠を幸せにしなかったら許さねぇ」
「大丈夫だよ。君と違って、俺は不器用じゃないんだから」
「はぁ?」
「駅前のクッキー。渡せって言ったのは君だったじゃないか」
「!それ禁句だぞっ」