浮気彼氏から奪うオトコ。
相変わらず、蒼斗クンは笑みを浮かべていた。
「蒼斗クンってご飯作るの上手なんだね」
「うん、1人暮らししてるんだよ?
出来なかったら、俺ヤバイよ」
「それもそうだね…」
あたしよりも上手な料理。
朝からスクランブルエッグなんて。
「あたしの家は、いつもシャケご飯だから」
「え、美味しそう」
「今度作るね」
「じゃあ当番決めよっか」
「当番?」
食べ終えて、食器を台所に持っていくと、可愛らしいカエルのスポンジが目に留まる。
「ゴミだしと、洗い物。それから色々。
でも俺の方が早く終わるだろうし、ほとんどは俺がやるから」
「じゃああたしは、なるべくご飯作るね」
「ん」
「このスポンジ可愛いね」