浮気彼氏から奪うオトコ。
「これ、功クンの?」
「あぁ。そうだよ」
柔らかく微笑んでいたけれど、凄いバイクだなぁ…。
明らかに不良を主張してる感じだし。
「少し綺麗なところいこっか」
「?」
どこに連れて行くのか分からないまま、バイクに乗せてもらった。
バイクが走っている間、ずっと考えていた。
(浮気をしているって分かっているのに…。
それなのに彼を諦めれないのは、どうしてなんだろう…?
こんなにも胸が苦しくなるのに…)
苦しい恋。
辛い恋。
そんな恋は誰だって嫌なはず。
それから逃げないで、ただ我慢し続ける自分って何なんだろう…。