浮気彼氏から奪うオトコ。
後で…先生に怒られる。
そんな事を思っていると。
「俺ってダメだなぁ…」
「…?」
「だって独占欲強くなっちゃってさ。
もっと俺自身が変わらないとね」
「もー…」
独占されるのは嫌いじゃないんだよ。
でも…さすがに学校行かないとまずいとは思う。
「あれ、この道って…」
蒼斗クンが向かっていたのは、あの丘の上だった。
「俺、一番大事なこと忘れてた」
「え?」
「俺この場所で、やりたかったことがあるんだ」
「何々?」
丘の上にバイクを置いて、蒼斗クンはバイクの中に隠していた花束を持って来た。