浮気彼氏から奪うオトコ。





そして式は始まった。

お父さんの腕を掴まりながら、蒼斗の場所まで歩んでいく。



途中に柚希や廣クン、それにかのんや秀のお姉さんも見えた。

そして―秀も勿論いた。



呼ぼうと計画したのは蒼斗だった。


『何で呼ぶの?』

『俺が言ったこと覚えてる?相手に自分が幸せになった姿を見せつけるのが、
一番いいってこと』


『あぁ、なるほど』

『でもあの男も、これから改めなおして。

幸せになれると思うよ』

『蒼斗の誰にでも優しいとこ、好きだよ』



盛大な拍手の中、蒼斗の元まで行くと、お父さんは席に戻っていった。

誓いのキスをするとき、蒼斗は指輪をはめてくれた。



「これって…」

「見つけるの苦労したんだよ?ジャスミンの花がついている指輪」

「大事にするね」

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