浮気彼氏から奪うオトコ。







「悲しいよね、それは。本当に…」



「どうして功クン、泣きそうなの…?」

「…なんでかなぁ。

妃鞠ちゃんの顔、凄く泣きそうだから。かな?」




「…見抜いちゃダメだよ」




「俺は…この場所に連れてきたのは、

天国にいる彼女と、妃鞠ちゃんだけなんだ」



「…そっか」



「俺は裏真を許さない。

いいや、許せないんだよ…。

彼女が死ぬ理由なんて、何1つなかった。

でもアイツと出逢ってから、彼女は変わってしまった…」





小さな傷跡は、

どんなに塞いでも消えない。




恋も一緒で。

どんなに辛くても思いは消えない―…。





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