龍乃一味のカオスな学園生活
「セレナは慌て過ぎなんだよ」

放課後の生徒会室。

兄のノエルが優しくセレナに言い聞かせる。

「で、でも…」

シュンとするセレナ。

「目の前に怪我や病気で苦しんでいる人がいると、少しでも早く楽にしてあげたい、痛みや苦しみを取り除いてあげたいと思って、つい慌ててしまって…」

この優しさは、父の拓斗からの遺伝か。

根本的な所は間違っていない。

回復魔法の使い手として、医学知識も持っている。

素質も知識も問題ないのだ。

繰り返し言う。

セレナはドジっ子なのだ。

忌まわしきはペインから受け継いだドジっ子の呪いなのだ。

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