龍乃一味のカオスな学園生活
「時に丹下」

パチリ。

将棋を指しながら大男…夕城流宗主の夕城 翡翠は言う。

「臥龍はどうしている」

「あ?臥龍?」

パチリ。

駒を進めつつ、龍太郎は言った。

翡翠の顔は見ない。

将棋盤に集中している。

「最近、臥龍と話をしたか?」

「いんや全然、野郎、話しかけても返事しやがらねぇ」

パチリ、パチリ。

「…さっきのはお前の娘だな」

「ん?ああ。龍乃ってんだ。何を血迷ったんだか、天神の生徒会長になったんだとよ。いやぁ、月やかなこを思い出すねぇ、生徒会長」

パチリ。

「龍乃か…あの娘だが」

「ん?」

パチリ、パチリ。

「臥龍が宿っているかもしれん」

パチリ。

「王手だ」

< 134 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop