龍乃一味のカオスな学園生活
まさか、と。

愕然とする龍太郎。

そんな彼らの前に。

ス…と。

襖を開けて、龍乃が入ってきた。

いや、違う。

姿形こそ龍乃だが、その表情、所作、漂う気配。

いつもの龍乃のものではない。

龍乃はドッカと胡坐をかいて座る。

「久しいな翡翠。奥方は息災か?」

「…ああ。相変わらずいい女だ」

さして驚きもせず、冷静に話す翡翠。

その会話に割り込んで。

「おめぇ…臥龍か?」

龍太郎が問い掛ける。

…龍太郎の方を向き、ニヤリと笑う龍乃。

「そうだ宿主…いや、龍太郎…と呼ぶべきか?」

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