龍乃一味のカオスな学園生活
この言い草はどう考えても刹那が悪い。

「群青(ぐんじょう)、紺青(こんじょう)」

武の刺突が、啄むように患部を抉る!

左腕を突き刺され、思わず後退する刹那。

そこへ。

「水浅葱(みずあさぎ)」

正中線を狙った斬り込みが襲い掛かる!

これを食らえば掠り傷では済まない。

傷を負った左腕も強引に動かし、両手で握り締めた月蝕で受け止める!

「口悪いなぁ、刹那君…」

二人の立ち合いを見ていた琥珀が、溜息をつく。

毒舌ぶりは、母の琴子に似たのだろうか。

お陰で余計な一言が災いし、こういう揉め事に発展する。

刹那は月蝕で武の菩薩を跳ね返し。

「輪舞曲(ロンド)」

回し蹴り、後ろ回し蹴り、再び回し蹴りと連続の打撃を繰り出してからの横薙ぎ!

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