龍乃一味のカオスな学園生活
今度は武から。

「群青(ぐんじょう)」

鋭い刺突から。

「紺…」

更に剣撃を重ねようとした武は、思わず踏み込みの足を止める。

菩薩よりも軽い、菩薩よりも扱いやすい。

故に己の思っていた以上の剣速が出る。

琥珀の顔面を、貫く!

「!!!!!」

見学していた門下生達から悲鳴が上がる。

異性同性共に慕われる琥珀の美しい顔が、柘榴とならずに済んだのは、琥珀自身の類稀な反射神経のお陰だった。

結果として、韋駄天の切っ先に前髪数本程度は持っていかれてしまったが。

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