龍乃一味のカオスな学園生活
「むぅ…武道の世界で実力を認めさせるのは、なかなかに難儀だな」

いそいそと道着を脱ぎながら言う臥龍。

「あ、あの…臥龍さん」

「人外の世界ならば、単に腕っ節が強いというだけで分かり易かったものだがな」

「いや、あの…」

「人間の武道は、礼に始まり礼に終わるなどと、礼節も絡んでくるからの」

「が、臥龍さんってば」

「まぁだからこそ、あんな野良犬のようだった龍太郎も、いまや一端の道場主にまで成長したのだろうが」

「臥龍さん、臥龍さんっ」

「そう考えると武道の世界という奴も、なかなかに奥が深いな」

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