龍乃一味のカオスな学園生活
やはり新入りの生徒会役員は、みんな気になるのか。

「冬樹君、やってる~?」

龍乃達が去った後、冬樹に声をかけたのは琥珀とさくら。

夕城道場からの帰りらしい。

「……………………………………琥珀さんにさくらさん…お疲れ様です」

「やだ、冬樹君の方が疲れてるでしょ?」

クスクス笑う琥珀。

「こんな地味な仕事を黙々と…与作みたいな人ですね」

ちょっと無礼な印象も受けるさくらの発言だが、悪気はない。

「……………………………………誉めて頂き有り難うございます…」

冬樹脳は、長いシンキングタイムの末に誉め言葉と判断したらしい。

割とポジティブだ。

「冬樹君はちょっと元気ないですね、もう少し大きな声ではっきりと喋った方がいいと、さくらは思いますよ?」

「…ご意見有り難く受け取らせて頂きます…」

「堅苦しい物言いも何かむず痒いと、さくらは思いますよ?」

「…善処させて頂きます」

何でも真摯に受け止める、無敵の冬樹防御壁、または小岩井シールド。

さくらの無礼発言も効果なし。

< 317 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop