龍乃一味のカオスな学園生活
「……」

既に食卓に着き、正座して待っている刹那、まことに遺憾。

ええもうそりゃあ遺憾。

何が遺憾って。

「お嬢様」

「だって暑いんだもん、お風呂上がりで火照っちゃってさあ」

刹那が駄目出しする前に、琥珀は唇を尖らせる。

「かといってお嬢様、嫁入り前の娘がそのようなお姿でウロウロなさるのは…」

言いかける刹那に。

「刹那が琥珀を嫁にもらってくれるなら問題ないよ?」

隻眼の宗主・琴月 孔雀がサラリと言ってのける。

「そりゃいい、そうしよう(ぽややん)」

相槌を打つ久遠は、絶対何も考えていないに違いない、きっとそうだ。

「な、何を言っておられるのですか御二方!」

慌てふためく刹那だが。

「えー刹那君、姑さんみたいに口煩いからやー、嫌ーい」

刹那、二秒で琥珀にフラれる。

何この敗北感。

< 342 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop