龍乃一味のカオスな学園生活
昼休みも食事は別々。

奏多に作ってもらった同じ弁当を食べているというのに、琥珀は多くの女子生徒の取り巻きと食事をし、刹那は教室で黙々と箸を進める。

「琥珀さんどうかしたんですか?」

「今日は刹那君は?」

セレナと花が訊ねるものの、『知らない』の一言だけで片付けてしまう琥珀。

こりゃあ何かあったのだなと、のんびり屋のセレナや花でも簡単に察しが付く。

一方、刹那は刹那で様子がおかしい。

というのも、いつものように武と些細な事で揉めているものの。

「うぐ!」

いともあっさり武との鍔迫り合いに負けてしまう。

「……何だそれは」

あまりにも不甲斐ない。

不甲斐なさ過ぎて、武が心配してしまうレベルだ。

「貴様どうした。何故そのように腑抜けている?」

「…フン」

刹那は鼻を鳴らして、さっさと武の前から去ってしまった。

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