龍乃一味のカオスな学園生活
「!!!!!!!!」

激しい金属音と共に、刹那が体ごと弾き飛ばされた。

琥珀が放ったのは、何の変哲もない斬撃。

型としては終曲(フィナーレ)に似ている。

首を狙った斬撃だった。

だが威力は桁違い。

刹那得意の抜刀術が、完全に相殺された。

「それはもしや…『斬鉄』…?」

「うん」

琥珀は呼吸を乱しながら頷く。

極意・斬鉄を仕込んだ終曲(フィナーレ)。

「装飾曲(アラベスク)…とでも名付けとこうかな」

華麗に装飾された楽曲の意。

成程、終曲(フィナーレ)を斬鉄で装飾したという事か。

どこまでも才気溢れたお人だ。

どれ程分家の自分が修練を繰り返そうと、それの天賦の才のみで凌駕していく。

眩しいまでに才能に恵まれた人。

「それ故に憧れ、敬い、慕い……好きです、お嬢様」

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