龍乃一味のカオスな学園生活
「冬樹君冬樹君!」

花が冬樹の肩を叩く。

「龍乃ちゃん達がね、お正月に初詣行くんだって!冬樹君も一緒に行こうよ!」

「…………………」

返事がない、ただの冬樹のようだ。

そんな二人のやり取りを、武は見ている。

最近花は冬樹と仲が良い。

あの引っ込み思案で恥ずかしがりでぷるぷる族の花が、電波状況の悪いスマホのような冬樹は付き合いやすいのか、頻繁に会話をする姿が目撃される。

まぁ会話として成り立っているかどうかは疑問だが。

主導権は常に花が握っている模様。

妹が積極的になるのは嬉しいし、冬樹の人柄も認めているが、やはり兄としては気が気でない。

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