龍乃一味のカオスな学園生活
などと考えているうちに。

「お客さん、お客さん」

武は映画館のスタッフに肩を揺すられて目を覚ました。

「すみません、お客さんの入れ替えなんで…」

「ハッ?」

いつの間にか眠ってしまったらしい。

映画を共に観に来て寝てしまうとは不覚。

隣を見ると。

「お目覚めですか?」

セレナがクスッと笑っていた。

「セ、セレナ殿…すまない、眠ってしまったようで…」

「いえ、武君には退屈な映画だったかもしれませんね」

熟睡していた武をこれっぽっちも責めず、セレナは言う。

< 558 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop