龍乃一味のカオスな学園生活
ムサイ男同士で将棋なんてさ。

どこが楽しいのかねぇ?

そんな事を思っていると。

「お、龍乃、ようやく起きやがったなこの野郎」

襖越しにこちらを見ていた龍乃に、龍太郎が気付く。

「冬休みだからって長々寝てんじゃねぇよ、テメェは冬眠期の熊か」

「うるっさいなぁ、父ちゃんだって学生ん頃は学生寮で昼まで寝てたらしいじゃんか、母ちゃん言ってたぞ」

「チッ、小夜め、余計な事を」

舌打ちしつつ、龍太郎は駒を進める。

その母・小夜は天神学園に向かったそうだ。

初等科教師である彼女は、冬休みに入ったからとノンビリできる身分でもない。

龍太郎や龍乃と違って、色々忙しいのだ。

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