龍乃一味のカオスな学園生活
食事を済ませて縁側に戻ってくると、龍太郎と翡翠はまだ将棋を指していた。

さっき見たのと、盤面の駒はあまり配置が変わっていないように思える。

「丹下は考える時間が長いのだ」

龍乃の疑問に答えるかのように、翡翠が呟いた。

「るっせぇな旦那はよ…あ、待った、やっぱこっちにするか…」

「待った無しと言っただろう」

「夕城の大旦那が小せぇ事抜かすんじゃねぇや」

「潔くないな、貴様も一端の道場主だろう」

「将棋にゃ関係ねぇ話だな」

言い争いつつも、顔に薄笑みが浮かんでいる。

このやり取りすら楽しんでいるのだろう。

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