龍乃一味のカオスな学園生活
便箋三枚ほどの手紙を書き終えた所で。

「こんな事している場合ではないのです!」

バンッ!と廊下を叩いて、さくら立ち上がる。

顔を上げると、ちょうど御婦人方の話も一段落していた所だった。

「奥様っ、奥様っっっっ!」

さくらはダダダ!と廊下を走り、ギャギャギャッ!と音を立てて急制動をかける。

額に青筋浮かべて、さくらを睨む鬼龍。

「おのれ小娘、天神学園生徒指導・究極超人のこの私の前で廊下を走るとはいい度胸アル」

「そのような些事より奥様!」

鬼龍の言葉をアッサリ些事呼ばわり。

更に青筋が一本増える鬼龍などまるっと無視して、さくらはまくし立てる。

「蕎麦など食べず、やはりここは山芋、にんにく、鰻、蝮の焼酎漬けなど、精の付くものを食べて子作りに備えて…」

「大晦日だと言っとろうが」

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