龍乃一味のカオスな学園生活
「できたっ」

正月らしく、紋付き袴を着た五所川原と、振袖を着た綾小路のぬいぐるみが完成する。

冬休みに入って、花がせっせと作っていた大作だ。

ちなみに綾小路は女の子役です。

「おぉ、力作だな」

腕組みして感心する武。

「えへへぇ」

大好きな兄に誉められ、花は頬を緩ませた。

「さぁ、下に下りよう。母上が年越し蕎麦の準備が出来たと言っていた。明日は夕城の宗主のお屋敷に新年のご挨拶に伺わねばならん。大晦日とて、あまり夜更かしは出来んぞ」

「はぁい」

武に連れられ、花は両親の待つ一階へと下りて行った。

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