龍乃一味のカオスな学園生活
「ん?」

セレナを武に頼み、先に帰宅させるノエルを、龍乃は首を傾げながら見る。

「珍しいねぇノエルっち、妹想いなのに一人で帰らせるなんて」

「ああ見えてもセレナはもう高1だからね。一人で帰るくらい平気だよ。それに一応武君にも途中まで送ってやってくれってお願いしてるし」

「ふぅん」

そういうもんなのか。

一人っ子の龍乃にはよく分からない。

「それじゃあアタイも帰るね、ばいばいノエルっち」

手を振る龍乃。

その手を。

「ぇあっ?」

ノエルは咄嗟に摑んだ。

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