龍乃一味のカオスな学園生活
「新年快乐(明けましておめでとう)」

来客と同時に声を上げた店主の龍娘は。

「ん?ノエルではないか」

客がノエルである事に目を丸くする。

「明けましておめでとうございます、龍娘最高師範…すみませんでした、寒稽古参加できなくて」

まずは龍娘流の初稽古に不参加だった事を詫びるノエル。

「それは構わんが、珍しいな。熱心なお前が不参加など…何かあったのか?」

寧ろ体調不良なのではないかと心配していた龍娘は。

「んん?」

隣に立つ少年みたいな少女の姿を見て、ピンとくる。

「ははぁん…ほぅほぅほぅ…」

こう見えても結婚生活は長い龍娘。

昔のように色恋沙汰に疎い朴念仁は返上している。

「な、何ですか、最高師範…」

「まぁ女に現を抜かしてはいかんが、ノエルの場合は今回が初めてだしな…うむうむ、大目に見よう」

「何がですかっ?」

「しまじろう、ノエルと龍乃にしっかりサービスしてやってくれ」

「あいよぉ」

虎次郎もニヤニヤしながら返事する。

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