龍乃一味のカオスな学園生活
お汁粉を二つ注文して、何だか居心地悪そうに座るノエルと龍乃。

何が居心地悪いって、厨房の龍娘と虎次郎、店の手伝いをしている鬼龍と花龍まで、みんなしてこちらを見ながら生暖かい微笑みを浮かべている。

やりにくいったらない。

「な、何か暑いねっ、暖房効き過ぎてるのかなっ」

両手でパタパタと顔の辺りを扇ぐ龍乃。

「脱いじゃえ脱いじゃえ」

厨房の方から龍娘が囁く。

ストリップ見に来たオッサンか。

「そ、そうだねっ、何か火照っちゃうね…」

ノエルもお冷で口の中を潤す。

何だか喉がカラカラだ。

緊張しているのだろうか。

「そ、そういえばさっ」

龍乃から話を切り出す。

「今日は寒稽古だったんだね、ごめんねっ、アタイそんなの全然知らなくてさっ、臥龍もそういうの参加する気全然なかったみたいだから…ノエルっちの予定の邪魔しちゃったね」

「い、いいんだよ、最高師範もちゃんと許してくれたから…龍乃さん達と初日の出見たり初詣行くのも楽しかったからね」

ノエルは答える。

< 617 / 852 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop