龍乃一味のカオスな学園生活
如何に人外や神様の類がいる天神学園とはいえ、やはりこの時期は風邪やらインフルエンザが流行する。

廊下や教室のあちこちにマスクをしている生徒や教師が見受けられ、咳込む声も珍しくない。

「全員、せいれーっつ、ですっ」

保健室。

保健委員のセレナが、風の精霊シルフと森の精霊ドリアードを並ばせる。

どちらも回復系の能力を持つ精霊だ。

《全員っていっても、二人しかいないんだけど…》

「しゃらっぷですっ、シルフさんっ」

シルフの言葉を、セレナが制する。

「天神学園は、今シーズン最大規模のインフルエンザ流行中です!バイオハザードです!アンブレラの仕業です!」

違います。

「つきましてはっ、保健委員の私と回復役のお二人でウイルスを撲滅し、天神学園からインフルエンザを一掃する所存なのですっ」

鼻息も荒くセレナが言う。

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