龍乃一味のカオスな学園生活
生徒会室で座っている冬樹を、引き戸の隙間からこっそりと覗いている豆太郎。

と。

「あ、あわわわわ、誰ですかっ」

そんな声に振り向く。

見ると、大きなウサギのぬいぐるみ、綾小路を抱いた花が狼狽していた。

「生徒会室覗き見して、何をしているんですかっ?」

「はぅっ、こ、これはそのっ」

まさか!

人間のお嬢さんに、この佐貫家七代目頭領の隠密行動が発見されてしまうとは!

流石冬樹様の想い人、何という鋭い観察眼!

とか驚愕する豆太郎だが、生徒会室の引き戸にへばりついて覗き見してれば、そりゃあ誰の目にも怪しげに映る。

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