龍乃一味のカオスな学園生活
反撃すら許さない。

少し過剰とも思えるほどに、刹那は鎌瀬戌の連中を峰打ちで打ちのめした。

無論、蜘蛛の子を散らすように退散する彼らを、追いかけてまで痛めつけはしなかったが。

事が終わった後。

「怪我はないか、豆太郎」

月蝕を納刀し、刹那は振り向く。

「あ、有り難うございました刹那さん…狸の僕なんかの為に…」

「自分を卑下するな。生まれが何であろうと、お前は天神学園の仲間だ」

豆太郎を見ながら、刹那は言う。

「それに…いまやお前達の方が、人間よりもずっと上等な生き物なのかもしれん」

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