龍乃一味のカオスな学園生活

逆襲、噛ませ犬

放課後の生徒会活動も、終わりを告げる。

「さてと…花、帰るか」

席を立ち上がる武に。

「お兄様は、先に帰ってて」

花が冬樹に擦り寄りながら言う。

「私、冬樹君ともう少しお話ししてから帰る~♪」

「そ、そうか…」

あんなにお兄様べったりだった花が、最近は自立したというか、兄離れしたというか。

ちょっぴり寂しい武。

「……きちんと花さんは…お家までお送りしますので…」

同じ男として心情を察したのか、恐縮そうに冬樹が言った。

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