龍乃一味のカオスな学園生活
冬樹はゆっくりと呟く。
「……本来、龍太郎さんの代で覚醒した貴方が、その次の世代である龍乃さんの肉体に宿る事など有り得ない…覚醒した以上は、龍太郎さんの肉体に定着する筈…それが龍乃さんの肉体に宿ったという事は…既に封印の効力がなくなり、自由に行き来が出来るようになったという事…」
つまり臥龍を封じていた封印は、龍乃が生まれた十数年前には、その効果を失っていたのだ。
にもかかわらず、臥龍は龍乃の体から出られなかった。
正確には、『出ようとしなかったから、封印が効果を失った事に気付かなかった』。
「……外に出て暴れてやろうとか…封印が解けたら覚えていろとか…そんな風に考えていたなら…とうの昔に出ようと暴れもがき…封印の効果がなくなっている事に気付いた筈…そうしなかったのは…貴方がかつての凶暴な心を失くし、温和で仲間を思いやる気性に変わっていたから…僕達を心配していた発言がその証拠です…」
「……本来、龍太郎さんの代で覚醒した貴方が、その次の世代である龍乃さんの肉体に宿る事など有り得ない…覚醒した以上は、龍太郎さんの肉体に定着する筈…それが龍乃さんの肉体に宿ったという事は…既に封印の効力がなくなり、自由に行き来が出来るようになったという事…」
つまり臥龍を封じていた封印は、龍乃が生まれた十数年前には、その効果を失っていたのだ。
にもかかわらず、臥龍は龍乃の体から出られなかった。
正確には、『出ようとしなかったから、封印が効果を失った事に気付かなかった』。
「……外に出て暴れてやろうとか…封印が解けたら覚えていろとか…そんな風に考えていたなら…とうの昔に出ようと暴れもがき…封印の効果がなくなっている事に気付いた筈…そうしなかったのは…貴方がかつての凶暴な心を失くし、温和で仲間を思いやる気性に変わっていたから…僕達を心配していた発言がその証拠です…」