龍乃一味のカオスな学園生活
そんな自身を不思議に思う。

緩やかに。

実に穏やかに流れる時間。

嘗てはそんな時間が退屈で仕方がなかった。

触れれば弾ける癇癪玉のように、苛立ちと焦燥に駆られ、視界に入る者全てを襲い、薙ぎ払い、叩きのめしていた。

そんな事をしているうちに、大陸では居場所がなくなり、忌み嫌われて追い出された。

構わぬとばかりに海を渡って日ノ本にやって来て、あらゆる種族人種が共に住まう天神の地を戯れに襲い。

己の知らぬ手練達に封印され。

今に見ておれ、このような封印たちどころに打ち破って蹂躙してくれると足掻き続け。

数百年後、丹下 龍太郎という宿主の代になって揺り起こされ。

面白き男と見守るようになり。

それから、それから…。

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