龍乃一味のカオスな学園生活
朝食を終え、刹那と琥珀は登校。

雪に慣れていない天神地区の人々は、うっすら積もった程度の雪でも、おっかなびっくり歩いているようだ。

中には転倒してしまう人も。

その辺、普段から修練で鍛えている刹那と琥珀は、体のバランスからして違うのか、コケるような無様はしないが。

逆に期待を裏切らないのは。

「はわあああああああ」

滑るものがあるから転ぶんだ、じゃないと失礼に当たるじゃないかとばかりに。

セレナは華麗なバック宙4回転を決める。

彼女の素晴らしい所は、着地を考慮に入れていない点だ。

「セレナ、危ないっ!」

ノエルがすかさず彼女の体を受け止めにかかる。

流石龍娘流拳士、刹那や琥珀にも劣らぬバランス感覚。

「いいかい?セレナ、雪は滑るから。歩く時は気を付けないと」

「は、はいぃ、わかっていたんですけどっ…」

セレナ、恐縮の極み。

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