龍乃一味のカオスな学園生活
いつもより少し遅めの時間帯の天神学園生徒会室。

「……どしたの龍乃、その格好」

亜鳥が胡乱な目をする。

「やぁやぁ亜鳥っくす、おはよう♪」

そう言って挨拶する龍乃は、ニット帽、イヤーマフ、口元まで隠れるように巻いたマフラー、制服の下に三枚、更に制服の上に一枚重ね着、ポケット左右に使い捨てカイロ、ソックスも厚手のものを二重という完全武装。

スレンダーな彼女の姿は見る影もない。

「今朝は寒いねぇ、こんな寒いと鼻水出ちゃいそうだねぇ」

「いやいや、既に出てるから」

思わず裏手でツッコむ亜鳥。

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