殺人鬼ナイトメア
マスクで口元を隠してるが、口元に描かれた口は、妖しくにやつかせる。
「さぁ、ティーパーティー(血祭り)の始まり、始まり♪」
小型ナイフで死なない程度の場所を浅く、小さく。
じわり、じわり、痛めつける。
男性は、声が出ない。
否、出したくても出せないのだ。
声帯を既に切ったから。
普通なら、死ぬだろうが、ナイトメアは、プロだ。
簡単には、死なせない。
どっぷり、恐怖のドン底まで落とす。
それが、彼女のやり方(殺し方)
「貴方は、『坂倉忠則』を知ってるかしら?」
その名を出した途端、男性の顔は、青ざめた。
「知ってるのね。何をしたか、わかってるのでしょう?……罪、償って頂けるわよね。」
そう言って、とどめをさした。
「あと、何人かな。」
夜空を見上げ呟いた、夜の悪魔、ナイトメア。
その声は、儚く消えた。