この恋をつないで
おばあちゃんの小箱
私に、叶会(かなえ)という名前を付けてくれたおばあちゃん。
そのおばあちゃんの形見にと貰った小箱。
小さかった私は綺麗にキラキラ光る小箱が宝箱のように思えて、庭に埋めようとして母に止められた。
少し重い蓋には歯車の彫刻が施されていて下には猫脚が4本付いている。中には白く重い石が入っていた。
あれから何年も経ち、その小箱に埃がたまり気が向けば埃を払ってみたりそのまま埃を貯め続けてみたり…
そして小箱のことも忘れかけた頃、私は結婚を控えていた。
小箱を思い出すきっかけは1枚の写真だった。
「ねぇ、いつだったか…おばあちゃんの小箱渡したじゃない?」
母親が夕飯の支度をしながら聞いてきた。
「うん、あの歯車の?」
私はどこにやったか思い出しながら答える。
「本当は、あの小箱の蓋に写真が挟まっていたのよ。何か意味があるのかしらねぇ、おばあちゃんて少し不思議な人だったじゃない?」
おばあちゃんのことはよく覚えてないけれど、どこかの国のお話だとか神話だとか…そういう話をよくしてくれたような気がする。
そのおばあちゃんの形見にと貰った小箱。
小さかった私は綺麗にキラキラ光る小箱が宝箱のように思えて、庭に埋めようとして母に止められた。
少し重い蓋には歯車の彫刻が施されていて下には猫脚が4本付いている。中には白く重い石が入っていた。
あれから何年も経ち、その小箱に埃がたまり気が向けば埃を払ってみたりそのまま埃を貯め続けてみたり…
そして小箱のことも忘れかけた頃、私は結婚を控えていた。
小箱を思い出すきっかけは1枚の写真だった。
「ねぇ、いつだったか…おばあちゃんの小箱渡したじゃない?」
母親が夕飯の支度をしながら聞いてきた。
「うん、あの歯車の?」
私はどこにやったか思い出しながら答える。
「本当は、あの小箱の蓋に写真が挟まっていたのよ。何か意味があるのかしらねぇ、おばあちゃんて少し不思議な人だったじゃない?」
おばあちゃんのことはよく覚えてないけれど、どこかの国のお話だとか神話だとか…そういう話をよくしてくれたような気がする。