この恋をつないで
「その写真がこの間押し入れを片付けてたら出てきてね。でも、誰だかわからないの。一体誰なのかしらね」
その話を聞いて、おばあちゃん実はおじいちゃん以外に想ってる人がいたんじゃ…とか色々妄想が駆け巡り、興味が湧いた。
「その写真、見せてよ」
私が食いついたので母は勿体ぶって、
「もう、少し待ちなさいよ。面白がるようなものじゃないわよ」
と言ったが母もまた同じような事を想像しているのであろう。
夕食の支度が終わって、母は食器棚の小さい引き出しを開けた。
その中は、「大切な物が入ってるから触っちゃダメよ」と言われていたので見たことはないけど 、きっと印鑑やらなんかの書類やらへそくりなんかも入っているのだろうといつからか思っている。
母が引き出しからそっと出した写真を少し緊張しながら受け取った。
写っているのはおじいちゃんではなかった。
若い15、6歳ぐらいの男の人。
白黒写真ではあるもののキリッとした眉に切れ長の目。
とても綺麗な顔立ちのおじいちゃんとは似ても似つかない人だった。
「おばあちゃん…意外と面食いね」
2人で覗き込みながら立っていると、
「由実子さん、ごはぁんはまぁだかい」
と、背後から声がして私達は跳び上がった。
その話を聞いて、おばあちゃん実はおじいちゃん以外に想ってる人がいたんじゃ…とか色々妄想が駆け巡り、興味が湧いた。
「その写真、見せてよ」
私が食いついたので母は勿体ぶって、
「もう、少し待ちなさいよ。面白がるようなものじゃないわよ」
と言ったが母もまた同じような事を想像しているのであろう。
夕食の支度が終わって、母は食器棚の小さい引き出しを開けた。
その中は、「大切な物が入ってるから触っちゃダメよ」と言われていたので見たことはないけど 、きっと印鑑やらなんかの書類やらへそくりなんかも入っているのだろうといつからか思っている。
母が引き出しからそっと出した写真を少し緊張しながら受け取った。
写っているのはおじいちゃんではなかった。
若い15、6歳ぐらいの男の人。
白黒写真ではあるもののキリッとした眉に切れ長の目。
とても綺麗な顔立ちのおじいちゃんとは似ても似つかない人だった。
「おばあちゃん…意外と面食いね」
2人で覗き込みながら立っていると、
「由実子さん、ごはぁんはまぁだかい」
と、背後から声がして私達は跳び上がった。