試合



そこから私は
林田くんと一緒に帰った。



「あっ!そういえば足大丈夫?」


私は林田くんに尋ねた。


そして林田くんは答えた。

「あ…。なんか上田マネから聞きましたか?」


上田マネとは美桜のことだ。


「うん。そんな詳しくは聞いてないけど…。」


「実は来週、手術なんですよ~。
でも大丈夫なんで!」


林田くんはガッツポーズをして
笑って見せた。



林田くんと帰っていると
時間は早く過ぎる。


もうさよならの駅だ。


「ばいばい林田くんっ!

私が手を振ると

「明日試合なんで…
もしよかったら観に来てください!」


林田くんは頭を手で掻きながら
恥ずかしそうに言った。


かわいい林田くんは初めてかも。


「分かった!友達と観に行くよっ!」

私がそういうと
林田くんの顔がパァっと明るくなって

「さよなら!」

と、
私にペコッと頭を下げた。

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