伝説のヤンキー I
蓮SIDE

やめろ…やめろ…

もうイヤだ…

『蓮、静かにしない!!』

『はぁ、なんであんな子になったのかしら』

『鈴をもっと見習いなさい!』

あいつと…妹と…比べないで…

俺は俺なんだ…

別に俺うるさくしてねえだろ?

ただ…ただ俺は…母さんに褒めてほしかった…

『はぁ、なんでこんなに点数低いの。ちゃんと勉強しなさい』

『お兄ちゃん、勉強しなよ!またお母さんに怒られるよ?』

なんだよ、なんでお前そんなに偉そうなんだよ

別に俺の勝手だろ?

『お兄ちゃん塾いかないの?塾行っといた方がいいよ!』

意味わかんねえんだよ
なんでお前にそんな事言われなきゃならねえ

『勉強もろくにしないのに彼女なんて作って…はやく別れなさい。あんたにはまだはやいわよ』

『別れないなら…どうなるかわかってる?』

『私は…貴方の事をおもって…』

やめろ…やめてくれ…

もう俺から何も奪わないで

なんで…なんで…

なんでいつも俺だけ…

俺のため?全然俺のためじゃねえんだよ

俺のためならもう俺の事ほっといてくれ…

「うあああああ」

行くな…俺を1人にするな…

「さぁぁきぃぃぃー!!!!待ちやがれー!!!」

「ッ!!蓮…」

こんな所で終わってたまるか…

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