伝説のヤンキー I

てゆーかいつの間に家に着いたんだよ


ま、いっか。家に着いた事だし気にしない。気にしない。

ん?あれ?

「愛梨?」

「あ、裕翔…」

こいつは俺の幼なじみの古畑愛梨。
俺と同い年だ

「何してんだ?」

本当家の前で何してんだ?
風邪引くぞ。絶対。
しかも露出多いし…

「鍵忘れちゃって家に入れないの」

「おばさん達は?」

「帰り遅くなるって…」

全くしょーがねえな

「俺ん家入れば?」

「いいの?」

「あぁ、いいよ。」

「ありがと、裕翔」

「別に」

鍵忘れるとかアホだろ?
こいつ…

あ、アホなのは昔からか

こいつか鍵忘れるとか今に始まった事じゃないし

家に入ろうとしたら後ろから誰かにみられてる気がした

「気のせいか?」

「裕翔?どうしたの?」
愛梨が俺が立ち止まったのに気付いて声をかけてきた

「ん、あぁなんでもねえよ」
俺は半分ウソをつく

「そう、ならいいけど…。」
愛梨はその半分のウソに気付いたのか心配そうな顔をする

「そんな心配そうな顔すんなよな」

そんな顔すんなよ。お前にそんな顔してほしくねえんだ

あん時守るって決めただろ?

例え俺に彼女が出来たとしても俺はあの日こいつを…愛梨を守るって決めたんだ

なのに何こんな顔させてんだよ

しっかりしろよ、俺。


裕翔SIDE *end*
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