私の大事な彼氏様。


15分の格闘の末に、ようやくハルの目が薄く開く。



「おはよっ!!」



「お前、うるさいよ・・・」




ムックリ起きあがると、そのままフラフラ寝室を出て行く。



まったく、“おはよう”とか“ありがとう”とか言えないもんかねぇ?





リビングのソファーに、ドッカリ座って、タバコを吸うハルの前に、入れたてのコーヒーを置くと、トースターにパンを放り込んで、急いで玉子を焼く。




朝食が出来上がる頃に、やっと眠り坊主のオメメがパッチリ開く。



「はい、新聞。」


「サンキュ。」




そして、新聞を読みながらパンを頬張るハルに、ペラペラ1人で喋る私。



「ハル今日、帰りはいつもと一緒?」



「うん。」



「晩ご飯、何にしよっか?」



「・・・・・・。」



「ハルっ!!」



「あ゛ぁ?」



「早く食べないと、遅刻するっ!!」




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