「幽霊なんて怖くないッ!!」


……その人は、その後も立て続けに幽霊たちを倒していく。

まるで、ダンスを踊っているかのよう……。




「……八峠、さん……」




彼は……八峠さんは、そばに居た幽霊をほとんど倒してから私を見た。




「八峠 祥太郎ここに参上。 ってか?」

「……っ……八峠さんっ!!」

「オッケー動くな、すぐ取ってやるから」




ニコッと笑った八峠さんは、私の体にまとわりつく2体をなんでもないような顔で引っ剥がす。

本当に、八峠さんだ……。


ちゃんと、生きていたんだ……。




「……無事、だったんですねっ……」

「無事じゃダメだったか?」

「そ、そうじゃなくてっ……どこに居るかもわからなかったから、私っ……凄く、心配しててっ……」


「ん、心配かけて悪かった。 まぁ話はあとだ、今は敵を倒すっ!!」

「……はいっ!!」




さっきまで私は、薄暮さんと一緒に戦っていた。

そして今は、私のそばには八峠さんが居る。


大丈夫。 私たちは、勝てる。


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