続・迷惑なイケメンに好かれました。
「ち、違うんだよ、持田」
「……違うって、何が?」
困ったように瞳を伏せて、どこか焦ったように言葉を口にする。
だけど俺にはよく分からなくて聞き返す。
「……嬉しかったの」
「え?」
想像してなかった返答に、俺から出たのは、随分と間抜けな声。
「嬉しかったって、一体何がーー」
「よし、行くよ持田!」
俺の頭に浮かぶ疑問を何も解決せず、元気に走り出した芽依ちゃん。
全然意味分かんないけど、怒ってないみたいだし、楽しそうだから良っか。
自分でも芽依ちゃんに甘すぎなんじゃないかって思うこともあるけど仕方がない。
それよりさ……。
「スカートなのに、走んなって!」