続・迷惑なイケメンに好かれました。
「……あ、美味しそう」
昼休み。教室でメロンパン片手に雑誌を読んでいた芽依ちゃんの口から何気無くポツリと呟かれた言葉。
その瞬間俺は、凄まじいスピードで雑誌に目を向けた。
……そこには、先月末にオープンしたお洒落なカフェ。
学校からそんなに遠くはないけど、芽依ちゃんにとっては家からは真逆の方角。
行きたいのだろうか、なんて芽依ちゃんの顔を見てみるけど
その呟きに別に深い意味はなかったみたいで、既に次のページのスイーツに目を輝かせていた。
……芽依ちゃんと付き合いはじめて、一週間。
デートに誘いたいけど、どこに行けば良いのか分からず夜な夜な一人で悩んでいる。