続・迷惑なイケメンに好かれました。
すると片方が、ようやく目を合わせたかと思うと、突然、握った拳を後ろに引いた。
「……っ!?」
そしてそのまま、俺の顔を殴ろうとしたんだろうな。
だけど辺りに響いたのは殴る鈍い音とではなくて、パン!という乾いた音。
ニッコリと微笑めば目の前の男の顔が引きっつた気がした。
俺の手の中には、少しだけ震えた拳。
……この俺を殴るなんて、無理に決まってんだろ?
「ねーねー、質問の答えになってないよ?」
俺はさ。何したのって聞いてるの。
そう言って拳をギュッと握れば、歪む男の顔。
そろそろさ、俺に喧嘩では絶対に勝てないって気付いて、素直に謝った方が良いと思うよ?
その方が身のためだよ?